古民家再生の構造上のポイント

建築家や宮大工さんが、古民家の再生に取り組んだプロジェクトが、テレビでとりあげられたのがキッカケなのか、住友不動産の新築そっくりさんの、古民家再生は注目されています。

古民家とは、明治~昭和初期までに建てられた、和小屋架構の住宅をいいます。
広い土間があり、30センチ角の大黒柱や15~20センチ角の中黒柱があり、自然の形の丸太が梁に使われています。
日本の伝統的建築様式のひとつです。

古民家の構造
古民家は一種のラーメン構造となっています。
柱と柱をつなぐ桁と、桁の下、開口部の上に押し鴨居という部材があり、柱と桁が剛に接合される状態を作っています。
少しわかりにくい話になりましたが、要するに、現代の在来木造工法では必要なスジカイや耐力壁が必要の無い構造方式となっています。

古民家リフォームの基礎
古民家には基礎がありません。
玉石の上に束が載っているか、柱が直接玉石の上から立っています。
耐震性を考えた場合、下部構造が一体になっている事が望ましく、べた基礎を作るか、足固めを行います。

べた基礎や足固めを行う方法は以下の手順で行います。

  • 床を解体する。
  • 束方式の場合には、束を1本おきに撤去し、砕石地業を行って鉄筋を配筋し、一度コンクリートを打設してべた基礎をつくる。この場合、鉄筋の継ぎ手の施工を出来るように、残っている束の廻りには充分にスペースを設ける。
  • 間引きした束を取付けて、前回残しておいた束を撤去して、その部分に鉄筋を配筋して、コンクリートを打設する。
  • 束ではなく、直接柱が立っている場合には、柱の下の玉石ごとべた基礎に埋設させるようにして、コンクリートを打設する。

古民家リフォームの耐震補強
ラーメン構造とはいえ、耐力壁があるにこしたことはありません。
現実に、耐震診断ソフトによって、古民家の耐震診断をすると、NGとなります。
耐震補強は、外側から構造用合板を張り、耐力壁を構成する工法が理想的です。
又、古民家は大黒柱や中黒柱によって構成される構造グリッドによって、構造グリッドの交点に位置する柱には、大きな局部応力が発生します。
したがって、耐力壁の配置バランスは、特に重要となってきます。

古民家リフォームのポイント
古民家リフォームは、力強い架構をそのまま室内に露出させる内部デザインが、大きなポイントとなります。
天井が大きく吹き抜け、曲がった大きな梁が黒く光る空間構成は、古民家ならではのものです。
現代の材料を使って表現できるデザインではありません。

100年前後の年月を経て、今も残る建築文化です。是非、大切にしたいものです。

過去に、築後200年を経過した?のではないかという古民家再生に関わることがありました。
計画は具体的にならず、残念な思いをしていますが、200年というと間違いなく江戸中期の建物です。
歴史の重みを感じさせる古民家でした。


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