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売買契約を解除したい時

新築の分譲住宅や中古住宅の売買契約を締結してから、契約を解除したいとなった時に、 どのようにするのかご存知ですか?

保証料が倍になってしまった

住宅ローンを申し込んだら、初めに言われていた保証料の金額の、倍の保証料となってしまい、 契約を解除したいという相談がありました。

保証料とは、住宅ローンを借りるのにあたって、連帯保証人の代わりに、保証会社が保証をする仕組みがほとんどですが、保証会社に保証を委託する為の費用です。
一般的には、借りる金額の1%〜2%が保証料となります。
2000万円の借入なら、20万円〜40万円となります。
何故こんなに巾があるのかというと、 借りる方の職業や年収、担保となる物件の評価などによって、保証会社が定めるのですが、どのような基準で決めているかは公表されません。

借りる方の条件によって、2%を超えるケースもあるようで、この方はそのような事情で保証料が大幅に高くなったようです。

契約解除の条項

売買契約では、契約解除について5つのケースを定めてあるのが一般的です。
  • 手付解除
  • 手付解除期限が過ぎてからの解除
  • 債務不履行による解除
  • 天災地変等による目的物滅失の解除
  • 融資特約の解除
以上の5つのケースです。

手付解除

契約時に支払う手付金は、通常は10%以内の金額となります。
契約した日から一定期間は、手付解除が出来ることになっています。
その期間は、協議によって決めるのですが、一般的には仲介会社や、分譲会社が最初から決めています。

手付解除は、どちらかに何らかの事情が出来て解除する事になるのですが、上で決めた期間内に解除を申し出ます。買う方は、支払った手付金を放棄します(売主から見たら没収です)。
売る方が解除する場合には、受け取った手付金にプラスして、手付金と同額を買主に支払います。これを倍返しと言っています。

手付解除期限が過ぎてからの解除

手付け解除の期限が過ぎてから解除する場合には、手付金の放棄や倍返しでは解除できなくなります。
違約金の支払いが必要となります。違約金は通常は売買金額の20%としています。

買う方が解除する場合には、支払った手付金にプラスして、20%になる金額を支払います。
売る方が解除する場合には、手付金を返して更に20%相当金額を支払います。

債務不履行による解除

売主が引渡しをしないとか、買主が売買代金の残代金を支払わないといった、契約上の債務を履行しない場合には、解除することが出来ます。
この場合には、解除の理由が相手側にあるわけです。

上に書いた二つのケースは、自分の方に解除の理由がありますから、お金の支払いをすることによって解除が出来ます。しかし、債務不履行による解除は、相手側が債務不履行を認めなければ、簡単に解除は出来ずトラブルとなってしまいます。

解除するには、双方が協議をかさねますが、時には裁判になることもあります。

天災地変等による目的物滅失の解除

地震や火災、台風などによって契約した物件が、壊れたりした場合の解除です。
誰の責任でもありませんから、契約は無かったことと見做され解除されます。

支払った手付金は返還されます。

融資特約の解除

住宅ローンを利用して住宅を購入する方がほとんどです。
その場合、必ず、融資が不可能となった場合に解除できると定めた特約条項を付けます。
融資の不可能には、大幅に融資額が減額される場合も含みます。

融資特約によって解除する場合にも、期限が定められています。


以上の5つの契約解除のケースがありますが、冒頭にあげた保証料が倍になってしまったことによって契約は解除できるのでしょうか?

保証料が倍になってしまった! を理由に契約解除できるか?

保証料が倍になってしまった事は、融資の内容に変更があったことになりますが、売買契約書には、 保証料はいくらとするとはどこにも書かれていません。

保証料は、買主が購入する為に支払う費用であって、売主には直接関係することでは無いのです。
したがって売買契約書の解除条項によっては、有利な解除が出来ません。
手付解除期限内であれば、手付金を放棄して解除することになります。しかしこれでは、買主さんは踏んだり蹴ったりです。何か方法は無いものでしょうか?

売買契約書には『契約書に定めのないことについては、誠意をもって協議する』 というような内容の条項が最後の方にあります。
売主側と話し合いをする以外に方法はありません。話し合いのポイントは
  • 保証料が倍になったことは、実質的な融資額の減額である
  • 倍になった保証料の負担は大き過ぎ、融資特約の解除に該当する
  • 契約前に、売主側から保証料の概算金額が提示されていたのか?
  • その場合、故意に低額の保証料を提示されていたのか?
  • 買主は保証料の見込みを間違えていたため、錯誤による契約であった
  • 保証料の増額分を値引きする可能性は無いか
などのポイントで相手側との交渉をすることです。
売主が、話がわかる人や会社であれば、案外スムーズに解約できる可能性がありますが、そうでは無い場合には、根気のいる交渉になるでしょう。

分譲住宅の場合であれば、当然、売主は会社です。営業担当としては、自分の営業成績にもかかわりますので、簡単には解除に応じないでしょう。
そんな場合、会社のトップに直接手紙を出すという離れ技を試してみては!

住宅ローンの事前承認を終えてから契約をする

この事例は実は非常に珍しいケースなのです。
何故なら・・・・・
契約前に、住宅ローンの事前審査を申込み、承認がおりてから契約するのが当たり前だからです。
事前審査を申込んでいると、保証料は事前審査承認時点で確定しています。
そのような手続きを省いた、売主である分譲会社あるいは仲介会社のやり方には問題があります。
必ず住宅ローンの事前承認が終えてから、契約をするようにして下さい。
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弘中純一

室蘭工業大学建築工学科卒業
北海道出身 血液型O型
一級建築士
宅地建物取引主任者

住まいのコンサルタント
アルド住宅研究所代表

工業化住宅の研究開発を皮切りに住宅建築分野で30年経過。
何度直しても直らない雨漏りを直したり、70坪の鉄骨住宅を1ヶ月で完成させるなど、他人が嫌がる仕事に進んで首を突っ込む、自称住宅の外科医

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